「おり」は「檻」「澱」がありますが、それぞれの意味は大きく異なります。論文・小論文ではきちんと意味を理解して使えるようにしておきましょう。ここでは「檻」「澱」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「檻」と「澱」の違い
檻(おり)
意味:けだもの・罪人などを逃げないように入れておく入れ物や部屋のこと。
澱(おり)
意味:ワインの中にある浮遊物や沈殿物のこと。
「澱」は液体の底に沈んだかすやよどみのことを言いますが、転じてすっきりと吐き出されないで、かすのようにして心に積もりたまるものを言うこともあります。
おりが溜まるは澱が正しい
「おりが溜まる」は浮遊物や沈殿物が溜まることなので、ここでは「澱」が正解です。
「檻」の例文
例文1:動物園には獰猛な動物もいますが、檻の中に入っているので安心です。
「おりの中」は動物を逃げないように入れておく入れ物や部屋の中のことなので、ここでは「檻」を使います。
例文2:囚人の自由を奪うために檻に入れた。
「おりに入れる」は罪人などを逃げないように入れ物や部屋に入れておくことなので、ここでは「檻」を使います。
「澱」の例文
例文1:時間をかけて心にたまった澱はそう簡単には処理できない。
「おりは処理できない」はすっきりと吐き出されないでかすのようにして心に積もりたまるもののことなので、ここでは「澱」を使います。
例文2:ワインは澱があるものの方が年代物であるということが多い。
「ワインのおり」はワインの中の浮遊物や沈殿物のことなので、ここでは「澱」を使います。
論文・小論文で「檻」と「澱」を使い分ける視点
「おり」は「檻」「澱」がありますが、それぞれの意味は異なります。「檻」は動物や罪人を拘束しておくもの、「澱」は沈殿物と理解しておきましょう。論文・小論文では正しく理解して使えるようにしておきましょう。