げんけいをとどめない 「原型」「原形」正しい漢字はどっち?

「げんけい」は「原型」「原形」の2つがありますが、それぞれ漢字も意味も似ており、違いがわかりにくい言葉でもあります。論文・小論文で書く時にはその違いを整理した上で使えるようにしていきましょう。ここでは「原型」「原形」それぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「原型」と「原形」の違い

原型(げんけい)
意味:製作物のもととなる形。
「原型」は製造する造形の雛形となるものを指します。「原型」を元に同じデザインやスタイルの製品を量産したりします。
原形(げんけい)
意味:もともとの形。
「原形」とは、元の形をいい変化を遂げる前の最初の形を指します。「原形をとどめていない」という場合は、変化したものからもとの姿が想像できない時に使います。「原型」が鋳物や製図にしか使わないのに対して、「原形」は幅広いものに対して使えます。

げんけいをとどめないは原形が正しい

「げんけいをとどめない」はもともとの形をとどめないという点で、ここでは「原形」を使います。

「原型」の例文

例文1:粘土を使って人形の原型を作る。

「人形のげんけい」は人形のもととなる形のことなので、ここでは「原型」を使います。

例文2:服を作ろうと思ったので、原型製図に合わせて布を裁った。

「げんけい製図」は服のもととなる形の製図のことなので、ここでは「原型」を使います。

「原形」の例文

例文1:この言葉は外来語だったようだがもう原形をとどめていないので、今ではすっかり日本語として定着している。

「原形をとどめていない」はもともとの形をとどめていないということなので、ここでは「原形」を使います。

例文2:伝統芸能は長い年月が経っても変わらないよう、原形を保っていく努力をしている。

「げんけいを保つ」はもともとの形を保つということなので、ここでは「原形」を使います。

論文・小論文で「原型」「原形」を使い分ける視点

「原型」は製作物の元になる形、「原形」はもともとの形と使い分けることができます。論文・小論文では、それぞれの漢字の違いに気を付けて覚えておくようにしましょう。

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