「かげん」は「加減」「下限」「下弦」がありますが、論文・小論文ではそれぞれの意味を理解して使えるようにしましょう。ここでは、「加減」「下限」「下弦」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「加減」「下限」「下弦」の違い
加減(かげん)
意味: 具合。
「加減」はその他に加えたり減らしたりすることや算数の加法と減法を表したりすることもあります。
下限(かげん)
意味:下の方の限界。
「下限」の対義語は「上限」になります。
下弦(かげん)
意味:左半分側が欠けている月の様子。
「下弦」は満月ののち次の新月の前までの間の月の形のことをいい、月を弓に見立てて、弓のつるに当たる方を下にして見える月の欠け方を言います。対義語は「上弦」となります。
いいかげんは加減が正しい
「いいかげん」はいい具合のことを言うので、ここでは「加減」が正解です。
「加減」の例文
例文1:病気で入院したとお聞きしましたが、お加減はいかがですか?
「おかげん」は具合のことなので、ここでは「加減」を使います。
例文2:新人の頃は手を抜く加減がわからないので毎晩遅くまで仕事をしていた。
「手を抜くかげん」は手を抜く具合のことなので、ここでは「加減」を使います。
「下限」の例文
例文1:大学での単位認定の合格点は下限が60点です。
「合格点のかげん」は合格点の下の方の限界のことなので、ここでは「下限」を使います。
例文2:最下限で100万円は儲けないと赤字になってしまう。
「最かげん」は下の方のもっとも限界のことなので、ここでは「下限」を使います。
「下弦」の例文
例文1:窓から外を眺めると下弦の月がこちらを照らしていた。
「かげんの月」は左半分側が欠けている月のことをいうので、ここでは「下弦」を使います。
例文2:下弦の月といっても光の当たり具合でそう見えるだけでもとの月はいつも真ん丸だ。
「かげんの月」は左半分側が欠けている月のことをいうので、ここでは「下弦」を使います。
論文・小論文で「加減」「下限」「下弦」を使い分ける視点
「かげん」は「加減」「下限」「下弦」がありますが、それぞれの意味は異なります。論文・小論文では、「加減」は具合、「下限」は下の限界、「下弦」は左半分側が欠けている月の形と覚えておきましょう。