「満を持す」の意味 「満を持して」例文

「満を持す」は日常でもよく使われる故事成語です。具体的にどのように使えばいいでしょう。ここでは「満を持す」の意味や「満を持して」などバリエーションでの例文を紹介していきます。

「満を持す」の読み方

読み方:まんをじす
「満を持す」の「満」は「まん」と読みます。また「持す」は「もす」ではなく「じす」と読みますが、「持して」と使うことがほとんどです。「満を持す」は「満を持して」などのバリエーションがあります。

「満を持す」の意味

意味:チャンスが来るのをしっかり準備して待つこと
「満を持す」は『史記』が由来だとされています。ここでは、戦地での弓の飛ばし方を「満を持す」と表現しており、「満」は弓をいっぱいに引っ張った状態のことを言い、正しいところに弓を飛ばすためには重要なことだと言われていました。「持す」は保つという意味で、ここから「満を持す」は弓をいっぱいに引っ張った状態を保つことを言います。それが転じてチャンスが来るのをしっかり準備して待つことを意味するようになったと言われています。

「満を持す」の例文

例文1:このアプリはさんざん改良を加え、満を持して市場に誕生した。
例文2:天才バイオリニストと言われた彼はCDを売ったりCMに出たりして満を持してテレビに現れた。
例文3:今スケート界のスターと呼ばれている彼は、留学先でさまざまな技術を磨き、満を持して世の中に現れた。
例文4:ずっとレストラン経営を夢見ていた彼は、たくさん修行を積んで満を持して今度自分の店を持つ。
例文5:彼の論文はさんざん査読され、満を持してノーベル賞候補にノミネートされた。

「満を持す」をうまく用いる

「満を持す」は日常でよく使われる故事成語です。論文・小論文でも正しく理解してきちんと使えるようにしておきましょう。