道がこむ 「混む」「込む」正しい漢字はどっち?

「こむ」という漢字は「混む」「込む」などがあります。同じ「こむ」と読む漢字ですが、使い分けが難しい言葉でもあります。それぞれ意味や成り立ちが異なるため、論文・小論文で使うときには気を付けて使うようにしましょう。ここでは、「混む」「込む」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「混む」と「込む」の違い

混む(こむ)
意味:混雑する。
「混む」は、人や物が混雑するという意味です。たくさん重なるという意味で、「込む」を用いることもできます。もともと、「混む」は常用外漢字だったのですが、2010年に常用漢字として追加されることになりました。それまでは、「込む」を変わりに使うこともあったため、書物によっては混雑するという意味で「込む」と表記するものも見られます。
込む(こむ)
意味:中に入る・入れる、重なる。
「込む」は、「取り込む」「振り込む」など何かが中に入る・入れるという表現に使われるのが一般的です。また「冷え込む」「座り込む」などある状態になる、その状態に入りきるという意味を表すのにも使います。あと、たくさん重なるという意味や、複雑で入り組んでいるという意味で用いられることもあります。

道がこむは「込む」「混む」ともに正しい

「道がこむ」は混雑するという意味なので、「混む」が正解ですが、「混む」という漢字が常用漢字に追加されるまでは、「込む」も使っていたため、「込む」でも正解です。

「混む」の例文

例文1:通勤ラッシュでは電車が信じられないくらい混むので、それを避けるために時差通勤を選んだ。

「電車がこむ」は混雑するという意味なので「混む」を使います。

例文2:感染予防のため、会場が混みあわないようにスタッフが人数を調整している。

「混みあう」は混雑するという意味なので、ここでは「混みあう」を使います。

「込む」の例文

例文1:この土地は伝統芸能のひとつとして手の込んだ竹細工を作っている。

「手のこんだ」は複雑に重なるという意味なので、ここでは「込む」を使います。

例文2:始業のチャイムが鳴る前に会社に滑り込んだ。

「滑りこむ」は滑るように中に入るということなので、ここでは「込む」を使います。

論文・小論文で「混む」「込む」を使い分ける視点

「混む」は混雑する、「込む」は入る、入れると把握しておきましょう。「混む」は2010年前は常用外漢字たったため、それまでは特に区別がなかったのですが、これからは区別が必要になってくるので、論文・小論文ではきちんと使い分けられるようにしておきましょう。

 

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