そくせい栽培「速成」「促成」正しい漢字はどっち?

早める意味を持つ「そくせい」は「速成」「促成」がありますが、似ているようでそれぞれの意味には違いがあります。論文・小論文では、それぞれの違いに注目して使っていきましょう。ここでは「速成」「促成」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「速成」と「促成」の違い

速成(そくせい)
意味:短期間で仕上げること。
「速成」は、物事を短期間で仕上げること・仕上がることを意味します。
促成(そくせい)
意味:人為的に早期に生長させること。
「促成」は、人工的に生育条件を整えることによって植物の成長を促進することを意味します。

そくせい栽培は促成が正しい

「そくせい栽培」は人工的に生育条件を整えることによって植物の成長を促進させる栽培のことなので、ここでは「促成」が正解です。

「速成」の例文

例文1:コロナ禍において看護師不足が問題なので、人材を速成しないとならない。

「人材をそくせいする」は人材を短期間で仕上げることなので、ここでは「速成」を使います。

例文2:ワープロの速成講座を受けたので、初心者だったのにすぐに事務の仕事につくことができた。

「そくせい講座」は短期間で仕上げる講座のことなので、ここでは「速成」を使います。

「促成」の例文

例文1:ビニールハウスで草花の促成を行っている。

「草花のそくせい」は草花を人為的に早期に生長させる事なので、ここでは「促成」を使います。

例文2:トマトの促成栽培はおいしくできるので人気だ。

「そくせい栽培」は人為的に早期に生長させる栽培のことなので、ここでは「促成」を使います。

論文・小論文で「速成」と「促成」を使い分ける視点

似たような早めるという意味の「そくせい」ですが、「速成」と「促成」の2つがあって、少しずつそれぞれには違いがあります。「速成」は短期間で完成させること、「促成」は人為的に早期に成長させることを意味します。論文・小論文では、それぞれの意味に注目しながら正しく使っていけるようにしましょう。