「きかん」には「機関」「基幹」という同音異義語があります。それぞれ意味は違うので、論文・小論文では正しく使えるようにしましょう。ここでは「機関」「基幹」それぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「機関」と「基幹」の違い
機関(きかん)
意味:組織や機構、仕掛けや仕組み、エネルギーに変える装置。
ある目的を達成する手段として設けた組織や機構、ある働きをするための仕掛けや仕組み、エネルギーに変える装置のことを指します。
基幹(きかん)
意味:物事のおおもと、中心となるもの。
きかんシステムは基幹が正しい
「きかんシステム」は物事の中心となるシステムなので、ここでは「基幹」が正解です。
「機関」の例文
例文1:報道機関は引き続き震災被害の状況をお伝えしていきたいと思います。
「報道きかん」は報道する組織や機構のことをいうので、ここでは「機関」を使います。
例文2:入試は何があるかわからないから、公共交通機関を利用して行くのが安心だ。
「公共交通きかん」は、鉄道や電車、バス、タクシー、航空機など、不特定多数の人々が決まった運賃を支払えば自由に利用することができる交通の仕組みのことをいうので、ここでは「機関」を使います。
「基幹」の例文
例文1:自動車は日本の基幹産業です。
「きかん産業」は日本の中心となる産業のことなので、ここでは「基幹」を使います。
例文2:製造業の基幹部門である製品企画や開発などは、特に我が社の優秀な社員で固めている。
「きかん部門」は物事の中心となる部門のことなので、ここでは「基幹」を使います。
論文・小論文で「機関」と「基幹」を使い分ける視点
「きかん」は「機関」「基幹」がありますが、「基幹」は物事の中心となるもの、「機関」は組織や仕組みのことと覚えておきましょう。論文・小論文ではそれぞれの漢字に気を付けて正しく書けるようにしましょう。