この国のしんろが心配だ 「進路」「針路」正しい漢字はどっち?

進むべき道を表す「しんろ」は「進路」「針路」がありますが、それぞれの使うシーンは異なります。論文・小論文では文中で正しく使えるように学んでいきましょう。ここでは、「進路」「針路」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「進路」と「針路」の違い

進路(しんろ)
意味:進んで行く道・方向。
「進路」とは、広く使われる言葉で、一般的には特定の個人について、学校を卒業した後どういう方向に進むことを選択するのかということを意味します。対義語は「退路」になります。自分自身の選択がそこには含まれます。
針路(しんろ)
意味:船舶や航空機の進むべき航路、または方向。
針路とは、羅針盤をもとにしたときの進むべき道のことです。船や航空機において使われることが多いのですが、そこから転じて進むべき道という意味もあります。限定的に使われる言葉で、すでに決まっている道というところから個人に選択の余地はありません。

この国のしんろが心配だは針路が正しい

「この国のしんろが心配だ」はこの国の進むべき方向が心配だということで、個人に選択の余地がないところから、ここでは「針路」が正解です。

「進路」の例文

例文1:高校卒業時に大学に行くか働くか進路に迷った。

「しんろに迷う」は自分が選択する道に迷うことなので、ここでは「進路」を使います。

例文2:進路相談は就職先の相談だけでなく、面接の対策も相談できる。

「しんろ相談」は自分が選択する道の相談のことなので、ここでは「進路」を使います。

「針路」の例文

例文1:飛行機の針路を北に修正するよう命令を受けた。

「飛行機のしんろ」は飛行機の進むべき航路で、個人に選択の余地がないところから、ここでは「針路」を使います。

例文2:国の針路は国民の生活を大きく左右することなので、国民は常に関心を寄せている。

「国のしんろ」は国の進むべき方向で、個人に選択の余地のないところから、ここでは「針路」を使います。

論文・小論文で「進路」と「針路」使い分ける視点

「しんろ」には「進路」「針路」がありますが、「進路」は個人が選択できる進むべき道、「針路」は個人が選択できない進むべき道と考えておきましょう。論文・小論文では「進路」を使う方が圧倒的に多いことも知っておくと、迷った時の助けになりますよ。

You cannot copy content of this page

タイトルとURLをコピーしました