知識が身につく 「着く」「付く」のどっちが正しい?

「つく」はいくつか種類のある漢字です。そのため、よく理解しておかないと間違いやすい漢字でもあります。またニュアンスによっても意味が違ってしまう漢字でもあるため、正しく覚えて論文・小論文で正確に使えるように勉強しましょう。ここでは「着く」「付く」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「着く」と「付く」の違い

着く(つく)
意味:目的地に到達すること、体から離れない状態になること
「着く」は「到着」という熟語があるように、ある地点から目的の場所に到達することです。「衣服を身につける」など体につけて離れない状態になる、「たどりつく」など達成する、「底に手がつく」など一部分がある場所に届いて触れる、「席につく」などある場所でとどまるという意味にも使われます。対義語には「発つ」があります。
付く(つく)
意味:離れない状態にすること、人の行動に注目すること、能力が備わっていること。
「付く」は「付着」「添付」などというように離れない状態にすること、「気を付ける」など人の行動に注目すること、「知識が身に付く」など能力が備わっていることに使います。対義語には「取れる」があります。

知識が身につくは付くが正しい

「知識が身につく」は能力が備わったことを表しているので「付く」を使います。同じ身につける表現でも「衣服を身につける」なら着けるをつかってもいいでしょう。

「着く」の例文

例文1:母はあと2時間で病院に着く。

「病院につく」はある場所から目的地の病院まで到着するという意味なので「着く」を使います。

例文2:友人からもらったアクセサリーを身に着ける。

「身につける」という場合、「着く」を使う場合もあれば「付く」を使う場合もあります。「身につける」のはアクセサリーなので、この場合アクセサリーを身にまとっていることを表現するのに「着く」を使ってもいいでしょう。

例文3:おいしそうに見えるようわざと人工的に色を着けている食物もある。

「色をつける」という場合、「着く」を使う場合もあれば「付く」を使う場合もあります。人工的にわざわざ着色しているものは「着く」を用い、自然と色づくものには「付く」を使います。ここでは食品着色料のように人工的に色をつけているため、「着く」を使用します。

「付く」の例文

例文1:顔にご飯粒が付いている。

「ご飯粒がつく」は付着した状態を表すので「付く」を使います。

例文2:学生のうちにたくさん知識を身に付けておくと、成人してから助けられることが多い。

「身につける」という場合、「付く」を使う場合もあれば「着く」を使う場合もあります。ここでは「身につける」のは知識なので「付く」を使います。

論文・小論文で「着く」と「付く」を使い分ける視点

「着く」と「付く」は両方ともくっついた状態を表すときにも使われます。区別としては、色がつくような「着色」の状態やファッションを「着る」状態などは着く、「付着」の状態なら「付く」と考えておきましょう。論文・小論文では「つく」は頻出する漢字なので、それぞれ間違うことなく使えるようにしておきましょう。

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