とくちょう的 「特徴」「特長」のどっちが正しい?

同じ読み方を持つ「特徴」と「特長」は、使い分けに悩む漢字のひとつでもあります。ですが、それぞれ使い方が違うため、しっかり理解して区別して使うようにしましょう。ここでは、「特徴」「特長」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「特徴」と「特長」の違い

特徴(とくちょう)
意味:他のものと比較して特に目立つ点。
「特徴」は他の人やものと区別するための目印となる部分を表すため、長所の場合も短所の場合も両方あります。「持ち味」「特質」「特性」「特色」「トレードマーク」などのニュアンスがあります。
特長(とくちょう)
意味:他のものと比較して特に優れている点。
長所の「長」が使われているところから、長所を伝えるときに使い、短所には使えません。「長所」「メリット」「強み」「取り柄」「セールスポイント」などのニュアンスがあります。

とくちょう的は特徴的が正しい

「とくちょう的」とは「他のものと異なって特に目立つさま」をいうため、「特徴」を使います。

「特徴」の例文

例文1:漢字を覚える時は、漢字それぞれの特徴を挙げていくとわかりやすい。

「漢字のとくちょう」という時は、漢字自体に良し悪しはなく、目立つところを挙げるということなので「特徴」を使います。

例文2:容疑者の特徴は目の下に大きなほくろがあることだ。

「容疑者のとくちょう」ということで、容疑者の目立つ点を聞いているため「特徴」を使います。目の下の大きなほくろはただの目印となるため「特長」にはなりません。

「特長」の例文

例文1:子供たちそれぞれの特長を伸ばせる環境で教育したい。

「とくちょうを伸ばす」ということで、長所を伸ばす意味になるため「特長」を使います。

例文2:新製品の特長は旧来品にはなかったカメラ機能が搭載されたことにある。

「新製品のとくちょう」ということで、新製品の長所を聞いているため「特長」を使います。

論文・小論文で「特徴」と「特長」を使い分ける視点

「特徴」はトレードマーク、「特長」はセールスポイントと覚えておきましょう。ついつい迷ってしまう似たような漢字となるため、論文・小論文ではしっかりと理解して点に結びつく使い方をしましょう。