あやしい魅力 「怪しい」「妖しい」のどっちが正しい?

「あやしい」という漢字は「怪しい」「妖しい」の2種類がありますが、それぞれどんな意味を持つのか意外と知られていない漢字でもあります。ですが、この2種類はそれぞれ意味合いが全く違うため、論文・小論文で使うときは、使い方を間違えると何を伝えたいのかまったくわからないことになってしまうため使用には注意が必要です。ここでは、「怪しい」「妖しい」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「怪しい」と「妖しい」の違い

怪しい(あやしい)
意味:正体不明で気持ちが悪いこと。不確かで曖昧なこと。
「怪しい」は「雲行きが怪しい」などただ事ではない、「怪しい商売」など正体や真相があやふやな物事に対して不安に思っていることを言います。「AさんとBくんは怪しい」など二人が仲いいことを冷やかして使うこともあります。「怪しい」はマイナスなイメージを伴って使う場合が多い特徴があります。
妖しい(あやしい)
意味:不思議な力があること。独特の雰囲気があること。
「妖しい」は謎めいた色気を持っていて、魅了させられる時に使います。「妖しく輝く」など、神秘的な綺麗なものに対して使うことが多いです。「妖しい」はプラスイメージを伴って使うことが多い特徴があります。

あやしい魅力は妖しいが正しい

「あやしい魅力」は独特の雰囲気があることを表していて、プラスイメージのため、ここでは「妖しい」を使います。

「怪しい」の例文

例文1:会話の雲行きが怪しくなってきたので、急いで話題を変えた。

「雲行きがあやしい」は険悪な雰囲気でただ事でないというマイナスイメージなので、ここでは「怪しい」を使います。

例文2:ちゃんと計画通り催行できるのかどうかは怪しいが、できる限りのことを準備しておくしかない。

「催行できるかどうかあやしい」は不確かであるというマイナスイメージなので、ここでは「怪しい」を使います。

「妖しい」の例文

例文1:さすが100万円もする宝石だけあって、その指輪はショーケースの中で妖しく光っていた。

「あやしく光る」は謎めいた色気を持っていて、魅了させられるというプラスイメージなので、ここでは「妖しい」を使います。

例文2:妖しく美しい女性がこちらを見ていたので、ついつい足を止めてしまった。

「あやしい女性」は謎めいた色気を持っていて、魅了させられるというプラスイメージなので、ここでは「妖しい」を使います。

論文・小論文で「怪しい」と「妖しい」を使い分ける視点

「あやしい」は2種類漢字がありますが、「怪しい」は気持ち悪い・不確実なこと、「妖しい」は謎めいていて魅了されることと覚えて使い分けましょう。論文・小論文で実際の文章を書く時にどちらの漢字を使ったらいいのか悩む時は、「怪しい」はマイナスイメージ、「妖しい」はプラスイメージと捉えておくといいでしょう。

 

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