「しゅせき」という言葉には「主席」「首席」の2種類があります。ですが、それぞれはよく似ているものの区別があり、指すものも違います。論文・小論文では間違えないように書けるようにしていきましょう。ここでは、「主席」「首席」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「首席」と「主席」の違い
首席(しゅせき)
意味:最上位(第1位)の成績・地位・身分のこと。
「首席」は「首席で卒業」など最上位の地位・身分、またはその人を意味します。「首席」は1番ということになりますが、2番は次席、3番は三席と数字が続き、序列が表されます。
主席(しゅせき)
意味:(政府や団体で)最高責任者・トップのこと。
「主席」は地位を表す称号で国家主席や党主席など政府や政党の最高責任者を表します。主席は最高責任者ですが、次の責任者は副主席となります。
「学校をしゅせきで卒業する」は首席が正しい
「学校をしゅせきで卒業する」はトップの成績で卒業するということなので、ここでは「首席」を使います。
「首席」の例文
例文1:入学式の挨拶は各学年の首席が代表を務めることが決まっている。
「しゅせきが代表を務める」はトップの成績の人が代表を務めるということなので、ここでは「首席」を使います。
例文2:彼の兄は首席で卒業したほどの実力の持ち主だ。
「首席で卒業」はトップの成績で卒業ということなので、ここでは「首席」を使います。
「主席」の例文
例文1:国家主席をお迎えすることが決まった。
「主席」という漢字がよく使われるのは「国家主席」でしょう。国の最高指導者を表します。
例文2:党主席に改革案を提案しようと思う。
「党主席」は政党の中での最高指導者ということになります。
論文・小論文で「主席」と「首席」を使い分ける視点
「しゅせき」という言葉は「主席」「首席」の2種類ありますが、「主席」は役職で責任者や統率する人のことで、「首席」は一番のことを表します。論文・小論文ではそれぞれの言葉の違いを意識しながら書いていくようにしましょう。