高級しこう 「志向」「指向」正しい漢字はどっち?

ある方向に向かう「しこう」という言葉には、「志向」「指向」の2つがあります。それぞれは似ているもののしっかりと区別がある言葉なので、論文・小論文では正しく使っていくようにしましょう。ここでは、「志向」「指向」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「志向」と「指向」の違い

志向(しこう)
意味:目的があって気持ちがそれに向かうこと。
「志向」は目標とすることを気持ちや心の面で目指すことを意味します。「安定志向」や「ブランド志向」など心が特定な方向に向かう時に使われます。目指すものはそれぞれ個人によって違うため主観的なニュアンスがあります。
指向(しこう)
意味:事物がある方向に向くこと。
「指向」は「オブジェクト指向」や「指向性スピーカー」などのように物事が特定の物理的な方向に向かうことを表します。誰が見ても方向がはっきりしているところから客観的なニュアンスがあります。

高級しこうは志向が正しい

「高級しこう」は気持ちや心が高級なものにあこがれて、それを目標として目指すことを意味しているため、ここでは「志向」が正解です。

「志向」の例文

例文1:彼は健康志向なので、いつも無農薬の野菜を選んで食べている。

「健康しこう」は気持ちや心が健康なものにあこがれて、それを目標として目指すことを意味しているため、ここでは「志向」が正解です。

例文2:面接の際は応募者の志向性を重視して採用者を決定しています。

「しこう性」はどんなものにあこがれて、目標として目指すのかという意識の特性を意味しているため、ここでは「志向」が正解です。

「指向」の例文

例文1:無指向性マイクを使うと、どの角度から話しても、しっかりと声を拾って大きく相手に伝えてくれる。

「無しこう性のマイク」は特定の方向によって音や電波などの強さが異ならない性質のマイクのことをいうので、ここでは「指向」を使います。

例文2:オブジェクト指向の概念を理解するのは難しい。

「オブジェクト指向」はソフトウェアシステムを構築する際に使われる考えです。開発レイヤーの違いを超えて、1つの目的に向けてまとまりとして考えるため「指向」を使います。

論文・小論文で「志向」と「指向」を使い分ける視点

「しこう」という漢字は向かう方向がどこなのかということによって区別できます。「志向」は心理的な方向へ、「指向」は物理的な方向へ向かうときに使います。論文・小論文では間違えると全く意味の分からない文になるため気を付けましょう。

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