とめるという意味の「せいし」ですが、「静止」「制止」と2つの漢字があります。それぞれの意味は違うので、論文・小論文では違いを区別した上で使えるようにしておきましょう。ここでは、「静止」「制止」それぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「静止」と「制止」の違い
静止(せいし)
意味:動きを止める。
「静止」は、じっとして動かなくなり、同じ位置にとどまることを意味します。対義語は「運動」になります。
制止(せいし)
意味:行動や動きを押しとどめる。
「制止」は人の行動や動き止めさせることを意味します。
せいしを振り切るは制止が正しい
「せいしを振り切る」は相手が行動を押しとどめようとするのを振り切ってという意味なので、ここでは「制止」が正解です。
「静止」の例文
例文1:写真は静止画で、ビデオは動画ということになる。
「せいし画」は動きが止まった画像ということなので、ここでは「静止」を使います。
例文2:パソコンの画面がいきなり静止して動かなくなった。
「いきなりせいしする」はいきなり動きが止まったということなので、ここでは「静止」を使います。
「制止」の例文
例文1:両親の制止も聞かずに外に飛び出した。
「せいしも聞かず」は押しとどめようとする両親を振り切ってという意味なので、ここでは「制止」を使います。
例文2:彼が謝ろうとしたことを制止して、さらに悪態をついた。
「彼が謝ろうとしたことをせいしして」は彼の謝ろうという言動を押しとどめてという意味なので、ここでは「制止」を使います。
論文・小論文で「静止」と「制止」を使い分ける視点
「静止」と「制止」は音が一緒ですが意味が違います。「静止」は動きを止める、「制止」は行動を押しとどめるという違いがあるので、論文・小論文では区別して使えるようにしましょう。