急報に一時そうぜんとなった 「騒然」「蒼然」正しい漢字はどっち?

「そうぜん」は「騒然」「蒼然」がありますが、意味は両者で異なります。論文・小論文では、きちんと理解した上で使えるようにしておきましょう。ここでは、「騒然」「蒼然」それぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「騒然」と「蒼然」の違い

騒然(そうぜん)
意味:騒がしい様子。
「騒然」はざわざわと騒がしい様子や不穏で落ち着かない様子を表します。
蒼然(そうぜん)
意味:あおあおとしている様子。
「蒼然」はその他に薄暗くぼんやりしている様子や古びて色あせている様子を表します。

急報に一時そうぜんとなったは騒然が正しい

「急報に一時そうぜんとなった」は一時騒がしくなったということなので、ここでは「騒然」が正解です。

「騒然」の例文

例文1:突然の発砲音に場内は一時騒然となった。

「一時そうぜんとなった」は一時騒がしくなったということなので、ここでは「騒然」を使います。

例文2:教師の発言に学生はみんな騒然となった。

「学生はみんなそうぜんとなった」は学生は騒がしくなったということなので、ここでは「騒然」を使います。

「蒼然」の例文

例文1:夜空には蒼然たる月光が見られ、幻想的な雰囲気を醸し出していた。

「そうぜんたる月光」はあおあおとした月光のことなので、ここでは「蒼然」を使います。

例文2:蒼然たる暮色に閉ざされた街の景色にかつての繁栄の面影はなかった。

「そうぜんた暮色」は薄暗くぼんやりしている様子のことなので、ここでは「蒼然」を使います。

論文・小論文で「騒然」と「蒼然」を使い分ける視点

「そうぜん」は「騒然」「蒼然」がありますが、それぞれの意味は異なります。「騒然」は騒がしいこと、「蒼然」は色に対する心証の表現に使います。論文・小論文ではきちんと区別して使えるようにしておきましょう。