コロナか 「禍」「渦」どっちが正しい?

「か」には「禍」と「渦」がありますが、それぞれは似たような漢字なので、論文・小論文ではよく間違えやすい漢字でもあります。そこで、ここでは「禍」と「渦」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「禍」と「渦」の違い

禍(か)
意味:よろこばしくない事柄や不幸をひきおこす原因のこと。災難。
「禍」は「わざわい」と読むこともあり、「禍福」「禍根」「水禍」など思わぬことによって発生する不幸を言います。同じく「わざわい」と読む漢字に「災」がありますが、こちらは防ぎようのないミスによって発生する不幸を表します。「わざわい」と読む時は「禍」常用外漢字なので「災」を使うこともあります。
渦(か)
意味:水がうずをまいて流れること。うずまき。
「渦」は「渦中」「渦水」「渦紋」「戦渦」など騒ぎの中にいる状態を表します。「戦渦」など災いを指すニュアンスもありますが、「禍」が災いを指すのに対して、「渦」は混乱したさわぎの中にいる状態を指すので、結果は悪いことに限定されるわけではありません。

コロナかはコロナ禍が正しい

「コロナか」は災難を表すので、ここでは「禍」が正解です。

「禍」の例文

例文1:コロナ禍の中、リモートワークが一気に進んだ。

「コロナか」は災難のことなので、ここでは「禍」を使います。

例文2:その日の喧嘩が禍根となり、その後二人は友達として仲良くすることはなくなった。

「か根」は災いの原因のことなので、ここでは「禍根」を使います。

「渦」の例文

例文1:彼は今、噂話の渦中にある。

「か中」は騒ぎの渦の中にいることなので、ここでは「渦中」が正解です。

例文2:彼は砂の上に渦紋を書いては消して遊んでいた。

「か紋」は渦巻きの模様のことなので、ここでは「渦紋」が正解です。

論文・小論文で「禍」と「渦」を使い分ける視点

「か」は「禍」「渦」がありますが、それぞれ使い方は異なります。「禍」は災害を表し、「渦」は「うず」を意味します。論文・小論文ではきちんと使い方を理解して文中で使えるようにしておきましょう。