「柔よく剛を制す」の意味と例文

「柔よく剛を制す」は日常ではたまに耳にする故事成語です。具体的にどのように使えばいいでしょう。ここでは「柔よく剛を制す」の意味と例文を紹介していきます。

「柔よく剛を制す」の読み方

読み方:じゅうよくごうをせいす
「柔よく剛を制す」の「柔」は「やわ」ではなく「じゅう」と読みます。また「剛」は「つよし」ではなく「ごう」と読みます。「柔よく剛を制す」はこの形で故事成語になっているため、その他のバリエーションはありません。類語は「柳に雪折れなし」などがあります。

「柔よく剛を制す」の意味

意味:弱い者が強い者を負かしてしまうこと
「柔よく剛を制す」は古代中国の老子の思想を基調に書かれた兵書『三略』の「柔は能く剛を制し、弱は能く強を制す」が由来だとされています。これは、「柔軟性のあるものが、そのしなやかさによって、かえって剛強なものを押さえつけることができる」という意味です。ここから、「柔よく剛を制す」は弱い者が強い者を負かしてしまうことを言うようになったそうです。柔道の技では相手の力を巧みに利用し、体の小さい人でも体の大きい人を投げ飛ばすことができるところから、「柔よく剛を制す」は柔道用語としてよく使われています。

「柔よく剛を制す」の例文

例文1:小さいからと言ってすぐやっつけられるとバカにしていたら、柔よく剛を制すで負かされてしまった。
例文2:柔よく剛を制すで素行の悪い学生を強く叱るより心配してあげるほうが言うことを聞くようになる。
例文3:怒鳴るより優しく気に掛けるほうが柔よく剛を制すで素直に従ってくれる。
例文4:柔よく剛を制すは北風と太陽でいえば、太陽だな。
例文5:柔よく剛を制すでいくら体が小さくても技をうまく使うことでいくらでも大きい人を倒すことができる。

「柔よく剛を制す」をうまく用いる

「柔よく剛を制す」は日常ではたまに耳にする故事成語です。論文・小論文でも正しく理解してきちんと使えるようにしておきましょう。