「いしょく」は「移植」「異色」がありますが、それぞれの意味は全く異なります。論文・小論文では、漢字に合わせて使えるようにしておきましょう。ここでは「移植」「異色」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「移植」と「異色」の違い
移植(いしょく)
意味:移し植え込む医療行為。
「移植」は提供者であるドナーから組織や臓器を移し植え込む医療行為を言います。その他に、植物をよりよく生育させるためにほかの場所に植え替えることにも使います。
異色(いしょく)
意味:目立った特色。
「異色」はありきたりのものではない目立った特色を言います。その他にも異なる色合いや他の色を意味することもあります。
いしょくの新人は異色が正しい
「いしょくの新人」は目立った特色のある新人のことなので、ここでは「異色」が正解です。
「移植」の例文
例文1:彼は角膜移植手術を受けたおかげで、視力を取り戻すことができた。
「角膜いしょく手術」は角膜を移し植え込む手術なので、ここでは「移植」を使います。
例文2:苗木をより生育環境のよい場所に移植する。
「苗木をいしょくする」は苗木を植え替えることなので、ここでは「移植」を使います。
「異色」の例文
例文1:今回のドラマの役者は異色の顔ぶれなので、さまざまな化学変化が期待できる。
「いしょくの顔ぶれ」は異なる色合いの顔ぶれということなので、ここでは「異色」を使います。
例文2:彼は異色な作風で今注目されている作家だ。
「いしょくな作風」は目立った特色のある作風のことなので、ここでは「異色」を使います。
論文・小論文で「移植」と「異色」を使い分ける視点
「いしょく」は「移植」「異色」がありますが、それぞれの意味は異なります。「移植」は植え替えること・移し植え込む医療行為、「異色」は目立った特色や他の色などを意味します。論文・小論文では「移植」は生物や臓器、「異色」は色が違うことに注目しておきましょう。