コストにおり込む 「織り」「折り」正しい漢字はどっち?

「おり」は「織り」「折り」がありますが、使い方によって意味も変わってきます。論文・小論文では的確に使えるようにしていきましょう。ここでは、「織り」「折り」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「織り」と「折り」の違い

織り(おり)
意味:布などを織ること。
「織り」は「平織り」などの織り方や織り具合、または織ったものを意味します。また、「織り込む」など複合詞になると、色々な色の糸を混ぜて布に模様などを織り出すことを言いますが、そこから転じて、「ある要素を組み入れる」という意味の慣用句を意味します。
折り(おり)
意味:折ることや折ったもの。
「折り」は「つづら折り」など線に沿って折りをつけるものを意味します。その他に、「菓子折り」など箱型に作った容器に料理や菓子などを詰めることや詰めたもの、「折を見て」など過ぎゆく時の中の区切られたある時点や機会、「寒い折」など季節や時節などの意味もあります。

コストにおり込むは織り込むが正しい

「コストにおり込む」はコストを組み入れるという意味なので、ここでは「織り」が正解です。

「織り」の例文

例文1:生地の織り方は平織り、綾織り、繻子織りの3種類しかない。

「おり方、平おり、綾おり、繻子おり」は織り方や織り具合のことをいうので、ここでは「織り」を使います。

例文2:ワクチンで経済が活性化するというのは今の株価にはもう織り込み済みです。

「おり込み済み」は株価に組み入れるという意味なので、ここでは「織り」を使います。

「折り」の例文

例文1:つづら折りの坂を上ったところに神社はある。

「つづらおり」は幾重にも曲がりくねって続く坂道を表すので、線に沿って折りをつけるということで、ここでは「折り」を使います。

例文2:新聞の折り込みチラシに今日のスーパーの特売情報が入っていた。

「おり込みチラシ」は折って新聞の中に折って入れるチラシのことなので、ここでは「折り」を使います。

例文3:お土産に和菓子の折り詰めをもらう。

「和菓子のおり詰め」は和菓子の詰めたもののことなおで、ここでは「折り」を使います。

論文・小論文で「織り」と「折り」を使い分ける視点

「おり」は「織り」「折り」がありますが、それぞれの使われ方は違います。「織り」は織り方や組み込む、「折り」は線に沿って折りつける、詰めるという意味になります。論文・小論文ではそれぞれの意味を理解した上で使えるようにしていきましょう。