「いっこく」は「一国」「一刻」がありますが、意味は大きく異なります。論文・小論文ではそれぞれの意味に注意しながら文中で使えるようにしていきましょう。ここでは「一国」「一刻」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきましょう。
「一国」と「一刻」の違い
一国(いっこく)
意味:一か国。その国全体。
一刻(いっこく)
意味:いっとき、わずかの時間。
「一刻」はその他に昔の時間の数え方で今の約30分間のことを表したり、頑固でわがままなことやそのさま、せっかちで何かというとすぐ怒ることやそのさまを表したりします。
「いっこくを争う」は一刻が正しい
「いっこくを争う」はわずかな時間も争うということなので、ここでは「一刻」が正解です。
「一国」の例文
例文1:大統領の来日を一国あげて歓迎する。
「一国をあげて」はその国全体をあげてという意味なので、ここでは「一国」を使います。
例文2:一国の王女が結婚するとなれば、世界中のニュースになるだろう。
「いっこくの王女」はその国の王女という意味なので、ここでは「一国」を使います。
「一刻」の例文
例文1:子供が病気の時は一刻も早く家に帰りたいと思う。
「いっこくも早く」はわずかな時間も早くということなので、ここでは「一刻」を使います。
例文2:彼は融通が利かないのできっと年を取ったら一刻の老人になるだろう。
「いっこくの老人」は頑固でわがまま・せっかちですぐ怒る老人ということで、ここでは「一刻」を使います。
論文・小論文で「一国」と「一刻」を使い分ける視点
「いっこく」は「一国」「一刻」がありますが、それぞれの意味は異なります。「一国」は一つの国のこと、「一刻」はわずかな時間のことを意味します。論文・小論文ではそれぞれの使い方に気を付けて上手に使っていくようにしましょう。