「あたり」は「当たり」「辺り」がありますが、それぞれの意味は違います。論文・小論文では正しく使えるようにしておきましょう。ここでは「当たり」「辺り」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「当たり」と「辺り」の違い
当たり(あたり)
意味:あたること、接触すること。
「当たり」はその他に単位を表す語に付いてそれに対して割り当て・割合の意味を表します。
辺り(あたり)
意味:付近・周り。
「辺り」はその他に、「駅の辺り」など名詞の下について場所・時などをはっきり示さずに婉曲に言い表す語として使います。
国民一人あたりは当たりが正しい
「国民一人あたり」は国民一人という単位を表す語に付いてそれに対して割り当て・割合の意味を表すため、ここでは「当たり」が正解です。
「当たり」の例文
例文1:会費は一人当たり1000円を徴収します。
「一人あたり」は一人という単位を表す語に付いてそれに対して割り当て・割合の意味を表すため、ここでは「当たり」を使います。
例文2:投げたボールが道行く人の頭に当たり、大騒ぎになった。
「頭にあたる」は頭に接触することなので、ここでは「当たる」を使います。
「辺り」の例文
例文1:辺り一面がクローバーのお花畑になっていた。
「あたり一面」は周り一面ということなので、ここでは「辺り」を使います。
例文2:学校の辺りで夜遅くまで友達と遊んでいた。
「学校のあたり」は学校の付近ということなので、ここでは「辺り」を使います。
論文・小論文で「当たり」と「辺り」を使い分ける視点
「あたり」は「当たり」「辺り」がありますが、それぞれの意味は違います。「当たり」はぶつかること・割合のこと、「辺り」は付近のことをいいます。論文・小論文ではそれぞれの意味と漢字を正しく使えるようにしておきましょう。