材料費高騰を価格にてんかする 「転嫁」「転化」正しい漢字はどっち?

「てんか」は「転嫁」「転化」がありますが、それぞれの意味は全く違っていて、論文・小論文で間違えて書くと全く意味が分からなくなります。それぞれの意味をよく理解した上で使えるようにしていきましょう。ここでは「転嫁」「転化」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「転化」と「転嫁」の違い

転嫁(てんか)
意味:罪・責任を人に押し付けること。
「転嫁」は、罪や責任を他の人になすりつけたり押し付けるたりすることを意味します。
転化(てんか)
意味:他の状態に変わること。
「転化」は、ある状態から他の状態に変わることや変わって別のものになることを意味します。

材料費高騰を価格にてんかするは転嫁が正しい

「材料費高騰を価格にてんかする」は材料費の高くなった部分を価格に押し付けることなので、ここでは「転嫁」が正解です。

「転嫁」の例文

例文1:失敗の責任を部下に転嫁する上司に魅力を感じない。

「責任をてんかする」は責任を人に押し付けることなので、ここでは「転嫁」を使います。

例文2:消費税分を価格に転嫁しているから同じ商品でも前より高くなっている。

「消費税を価格にてんかする」は消費税分を価格に押し付けることなので、ここでは「転嫁」を使います。

「転化」の例文

例文1:今までの店舗を新業態のレストランに変えたことで黒字に転化した。

「黒字にてんかする」は黒字の状態に変わったことを言うので、ここでは「転化」を使います。

例文2:彼の祖父は山を宅地に転化して大儲けした。

「山を宅地にてんかする」は山を宅地に変えたということなので、ここでは「転化」を使います。

論文・小論文で「転嫁」と「転化」を使い分ける視点

「てんか」は「転嫁」「転化」がありますが、「転嫁」は責任を押し付けること、「転化」はほかのものに変えることで、意味は全く違います。論文・小論文ではそれぞれの意味に注目しながら整理しておくようにしましょう。