「ぎこう」は「技工」「技巧」と2つの漢字がありますが、それぞれの意味は違います。論文・小論文ではそれぞれの意味に正しい漢字を使っていきましょう。ここでは、「技工」「技巧」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「技工」と「技巧」の違い
技工（ぎこう）
意味：手で加工する技術。
「技工」は、手で加工する技術、あるいはその技術を有する者を意味します。
技巧（ぎこう）
意味：すぐれた技術。
「技巧」は、技術上の工夫という意味です。主に芸術表現における巧みな手腕・テクニック・手法を意味します。
超絶ぎこうは技巧が正しい
「超絶ぎこう」は主に楽器演奏において、想像が付かないような高度な技術によるパフォーマンスのことを言うので、ここでは「技巧」が正解です。
「技工」の例文
例文1：歯科技工士は手先が器用でないと務まらない。
「歯科ぎこう士」は手で加工して入れ歯などを作る仕事なので、ここでは「技工」を使います。
例文2：技工所には細かい器具があり、かぶせや入れ歯を作る作業をする。
「ぎこう所」は技工士の仕事場なので、ここでは「技工」を使います。
「技巧」の例文
例文1：彼の美術作品は多彩な技巧を凝らしていてまるで写真のようだ。
「多彩なぎこう」は多彩にすぐれた技術のことなので、ここでは「技巧」を使います。
例文2：：技巧派の投手は様々な変化球を投げることができる。
「ぎこう派」はすぐれた技術を持つタイプのことなので、ここでは「技巧」を使います。
論文・小論文で「技工」と「技巧」を使い分ける視点
「ぎこう」は「技工」「技巧」の2つがありますが、「技工」は手で加工する技術、「技巧」はすぐれた技術、とその指すものは違います。論文・小論文では漢字の間違いに気を付けて正しく書けるようにしておきましょう。