「ようけん」という漢字には「要件」「用件」がありますが、それぞれニュアンスが違います。具体的にはどんなものでしょう?論文・小論文ではきちんと把握した上で文章で使えるようにしていきましょう。ここでは、「要件」「用件」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「要件」と「用件」の違い
要件(ようけん)
意味:必要な条件がある用事。
「要件」は欠かすことのできない重要な用事がある時に使います。
用件(ようけん)
意味:必要な条件がない用事、伝えるべき用事。
「用件」は単なる用事のことで、なすべきこと用事や伝えるべき事柄全般に使います。
成し遂げるために必要なようけんは要件が正しい
「成し遂げるために必要なようけん」は成し遂げるために必要な条件がある用事なので、ここでは「要件」が正解です。
「要件」の例文
例文1:卒業要件を満たしているので、問題なく卒業できる予定だ。
「卒業ようけん」は卒業に必要な条件ということなので、ここでは「要件」を使います。
例文2:各種免許などは四年制大学の卒業が資格要件にある。
「資格ようけん」は資格に必要な条件ということなので、ここでは「要件」を使います。
「用件」の例文
例文1:取り急ぎ用件のみで失礼いたします。
「用件のみ」は伝えるべき事柄のみということなので、ここでは「用件」になります。
例文2:ご用件をお伺いいたします。
「ご用件」は伝えるべき事柄ということなので、ここでは「用件」になります。
論文・小論文で「要件」と「用件」を使い分ける視点
論文・小論文では正しく漢字を使い分けて書けることが大事です。「要件」と「用件」は必要な条件がある用事なのでそうではないのかに注目して、前者は「要件」、後者は「用件」と使い分けましょう。