じりつ型ロボット 「自立」「自律」正しい漢字はどっち?

「じりつ」は「自立」「自律」の2種類の漢字がありますが、それぞれの意味は全く違います。そのため、論文・小論文で書くときには使い方を間違えないようにして書くようにしましょう。ここでは「自立」「自律」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「自立」と「自律」の違い

自立(じりつ)
意味:自分だけで物事を行うこと。独立すること。
他からの影響や従属から離れ、他人に支配されたり、助けを受けたりすることなく、自分の力だけでものごとを行い独り立ちすることをいいます。自立には、仕事に際して入社直後に先輩から教えてもらっていたことが、いずれ自ら考え問題を発見・解決していくような技術的な自立、親に養ってもらっていたことが、自ら稼いだ収入のみで生活ができる状態になるような経済的自立、ケガや病気から介護を受けていたことが、身体的な助けを必要としない状態になるような身体的な自立があります。対義語は「依存」となります。
自律(じりつ)
意味:自分をコントロールすること。
他からの支配や助力を受けず、自分自身で立てた規範に従って行動することを言います。対義語は「他律」となります。

じりつ型ロボットは自律が正しい

「じりつ型ロボット」は人間が操作をすることなく自分自身でコントロールして行動するロボットのことなので、ここでは「自律」が正解です。

「自立」の例文

例文1:彼はまだ学生なのに自分で稼いで自立した生活をしている。

「じりつした生活」は経済的に独立した生活のことを意味しているので、ここでは「自立」を使います。

例文2:最近は「ニート」という言葉があるように、大人になっても自立できない人が増えている。

「じりつできない人」は経済的・社会的に独立することができない人のことを意味しているので、ここでは「自立」を使います。

「自律」の例文

例文1:彼の周りの誘惑に負けず、普段から自律的な生活を送っている。

「じりつ的な生活」は自分をコントロールする生活のことなので、ここでは「自律」を使います。

例文2:今後は景気の自律回復を期待して、政府は補助金の打ち切りを発表した。

「景気のじりつ回復」は景気が自分でコントロールして回復することなので、ここでは「自律」を使います。

論文・小論文で「自立」と「自律」を使い分ける視点

同じ音の「じりつ」ですが、「自立」は独立すること、「自律」はコントロールすることと区別して覚えておきましょう。論文・小論文でも正しく理解して正しく表現できるようにしていきましょう。