「ほそく」という漢字は、「補足」「捕捉」の2種類がありますが、それぞれの意味は全く違います。論文・小論文ではしっかりと把握して正しく使えるようにしましょう。ここでは、「補足」「捕捉」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「補足」と「捕捉」の違い
補足(ほそく)
意味:不足を補う。
「補足」は不足しているところに付け足して補うというニュアンスになります。
捕捉(ほそく)
意味:捕らえる・把握すること。
「捕捉」は捕らえるという意味ですが、具体的に拘束するというよりも、抽象的に目視などで確認するというニュアンスです。
ほそく資料は補足が正しい
「ほそく資料」は不足を補う資料のことなので、ここでは「補足」を使います。
「補足」の例文
例文1:この文章はわかりにくいので、補足説明します。
「ほそく説明」は不足を補う説明のことなので、ここでは「補足」を使います。
例文2:1日に足りない栄養素はサプリメントを使うと簡単に補足できます。
「栄養素をほそくする」は栄養素の不足を補うことなので、ここでは「補足」を使います。
「捕捉」の例文
例文1:この文の要点を捕捉するには、文の細部を理解できなくてはならない。
「要点をほそくする」は要点を把握するということなので、ここでは「捕捉」を使います。
例文2:犯罪組織の実態を捕捉した結果、アジトらしき場所が見つかった。
「実態をほそくする」は実態を把握するということなので、ここでは「捕捉」を使います。
論文・小論文で「補足」と「捕捉」を使い分ける視点
「ほそく」は「補足」「捕捉」の2つがあり、似たような漢字ではありますが、全く違う意味を持つ言葉です。論文・小論文では「補足」は付け足すこと、「捕捉」は捕らえることと理解しておきましょう。