損をしたときに使われる「ほしょう」という言葉は「保証」「保障」「補償」の漢字があります。それぞれが使うシーンは違うので、論文・小論文では正しく使えるようにしておきましょう。ここでは「保証」「保障」「補償」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「保証」「保障」「補償」の違い
保証(ほしょう)
意味:損をさせないと約束すること。
「保証」は請け負うことを意味し、法律用語では賠償責任を負うことを言います。
保障(ほしょう)
意味:損をしないように守ること。
「保障」は権利・自由・安全などを認め、責任を持つことを意味します。また、債務者が債務を履行しない時に、債務者の代わりに債務履行の義務を負うことを意味します。
補償(ほしょう)
意味:損をしたら損害を埋め合わせること。
「補償」は損をしたらその償いをすることで、多くの場合金銭などで補います。
休業ほしょうは補償が正しい
「休業ほしょう」は休業して損をしたらその損害の埋め合わせをすることなので、ここでは「補償」が正解です。
「保証」の例文
例文1:家電の5年保証とは5年の間に万が一家電が壊れても無料で修理をしてくれるということです。
「5年ほしょう」は5年間は損をさせないよう約束することなので、ここでは「保証」を使います。
例文2:賃貸住宅を借りるときは保証人が必要だ。
「ほしょう人」は借主の過失から家主に損をさせないように約束することなので、ここでは「保証」を使います。
「保障」の例文
例文1:フリーランスは病気になったとたん収入が途絶えてしまう可能性があるので、収入保障を得られる保険に入っておくといい。
「収入ほしょう」は収入がなくても収入分の金額は守られることなので、ここでは「保障」を使います。
例文2:老後の保障は誰もしてくれないので、自分でしっかりと老後資金を貯めなくてはならない。
「老後のほしょうは誰もしてくれない」は老後は誰も守ってくれないということなので、ここでは「保障」を使います。
「補償」の例文
例文1:交通事故で怪我をしたけれど、治療費を補償してもらえた助かった。
「治療費をほしょうする」は治療費の埋め合わせをすることなので、ここでは「補償」を使います。
例文2:補償金は他人に損害を与えたときに支払われる金銭のことをいいます。
「ほしょう金」は損させたら埋め合わせをするお金のことなので、ここでは「補償」を使います。
論文・小論文で「保証」「保障」「補償」を使い分ける視点
「ほしょう」には「保証」「保障」「補償」がありますが、「保証」は責任、「保障」は保護、「補償」は償いと覚えておきましょう。論文・小論文でも「ほしょう」は頻出の漢字なので、それぞれの使い方をしっかりと覚えておくようにしましょう。