「ついきゅう」という漢字は「追求」「追及」「追究」の3つがありますが、それぞれの意味は違います。論文・小論文で「ついきゅう」が出ることが多くあるため、それぞれの違いを理解して上手に文章に使えるようにしていきましょう。ここでは「追求」「追及」「追究」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「追求」「追及」「追究」の違い
品質をついきゅうするは追求が正しい
「品質をついきゅうする」は品質の(良さ)をポジティブに追い求めることなので、ここでは「追求」が正解です。
「追求」の例文
「幸福をついきゅうしたい」は幸福というポジティブなことを追い求めたいということなので、ここでは「追求」を使います。「幸福の追究」ということになれば、学問的に幸福とは何かと明らかにしようとするということになるので、ここでは使えません。
「利益や効率のついきゅう」は利益や効率などポジティブなことを追い求めることなので、ここでは「追求」を使います。
「追及」の例文
「責任の所在をついきゅうする」は責任の所在などネガティブなことを問い詰めることなので、ここでは「追及」を使います。
「余罪をついきゅうする」は余罪がないかを問い詰めることなので、ここでは「追及」を使います。
「追究」の例文
「原因のついきゅう」は原因を明らかにしようとすることなので、ここでは「追究」を使います。「原因の追及」とすると、原因を知るため相手を追い詰めるというニュアンスになるため、ここでは使えません。
「言葉についてついきゅうする」は言葉について学問上明らかにしようとするということなので、ここでは「追究」を使います。
論文・小論文で「追求」「追及」「追究」を使い分ける視点
「ついきゅう」は「追求」「追及」「追究」の3つがありますが、それぞれ使い方に区別があります。「追求」はポジティブなこと追い求める、「追及」はネガティブなことを問い詰める、「追究」は明らかにすることと覚えておきましょう。論文・小論文ではよく使われる漢字なので、正しく使って得点に結びつくようにしていきましょう。