「こう」は「乞う」「請う」と2つの漢字がありますが、それぞれどのように使ったらいいのでしょう?論文・小論文を書く際には、それぞれ上手に使えるように使い方を理解しておきましょう。ここでは、「乞う」「請う」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「乞う」と「請う」の違い
乞う(こう)
意味:相手にしてほしいことを頼むこと。
「乞う」は「教えを乞う」などのように相手にしてほしいことを頼むこと以外にも、切実に求める、お願いするというニュアンスがあります。「請う」を変わりに使うこともあります。
請う(こう)
意味:自分がすることの許可を願うこと。
「請う」は「いとまを請う」などのように自分がすることの許可を願うこと以外にも、事務的に請求、申請など何かを求めるという場合に用います。
再起をこうは乞うが正しい
「再起をこう」は再起することを相手に切実に望むため、ここでは「乞う」を使います。
「乞う」の例文
例文1:まもなく上映を開始します、乞うご期待!
「こうご期待」は相手に期待してほしいことを頼むことなので、ここでは「乞う」を使います。
例文2:初めてのシステムでどうやって使ったらいいのかわからなかったので、先輩から教えを乞うた。
「教えをこう」は相手に教えてほしいと頼むことから、ここでは「乞う」を使います。
「請う」の例文
例文1:管轄内で急病人が発生したので本部に救援を請う。
「救援をこう」は自分が援助の要請許可を願うことなので、ここでは「請う」を使います。
例文2:遅刻したのでプレゼントを買って許しを請うた。
「許しをこう」は自分が許してもらうことの許可を願うことなので、ここでは「請う」を使います。
論文・小論文で「乞う」「請う」を使い分ける視点
「こう」について、「乞う」は相手にしてほしいことを頼む、「請う」は自分がすることの許可を願うことです。論文・小論文では使い方は数が限られているので言い回しとセットにして覚えてしまうといいでしょう。