書くことに関する「きじゅつ」は「記述」「既述」がありますが、それぞれの持つ意味は異なります。論文・小論文ではそれぞれの意味を理解した上で使えるようにしておきましょう。ここでは記述」「既述」それぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「記述」と「既述」の違い
記述(きじゅつ)
意味:書き記す。
「記述」は文章にして書き記すことやその書き記したものを表します。「記述式問題」はマークシートなどの塗りつぶす問題ではなく、文字で書き記す問題のことを指します。
既述(きじゅつ)
意味:前述。
「既述」はすでに述べたことを表します。
きじゅつ式の問題は記述が正しい
「きじゅつ式の問題」は書き記す問題のことなので、ここでは「記述」が正解です。
「記述」の例文
例文1:答えは解答欄に記述してください。
「解答欄にきじゅつする」は解答欄に書き記すことなので、ここでは「記述」を使います。
例文2:記述問題が多いので、時間配分には気をつけないとならないだろう。
「きじゅつ問題が多い」は書き記す問題が多いことなので、ここでは「記述」を使います。
「既述」の例文
例文1:この点は既述したとおりである。
「きじゅつしたとおり」は前述したとおりということなので、ここでは「既述」を使います。
例文2:コロナウイルスワクチンは効くと論文に既述してあったが、変異種についての記述はなかった。
「きじゅつしてあった」はすでに述べていたということなので「既述」を使います。「変異種のきじゅつはなかった」は変異種は書き記していなかったということなので、「記述」を使います。
論文・小論文で「記述」と「既述」を使い分ける視点
「きじゅつ」は「記述」「既述」がありますが、論文・小論文では「記述」は書き記す、「既述」は前述と覚えておきましょう。