期待にこたえる 「答える」「応える」「堪える」のどれが正しい?

「答える」「応える」「堪える」は混同しやすい表現ですが、意味や使い方にはそれぞれ違いが明確にあるため、ポイントをおさえて覚えておくと論文・小論文では大いに役立ちます。ここでは、「答える」「応える」「堪える」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「答える」「応える」「堪える」の違い

答える(こたえる)
意味:相手の質問や問題に対して回答する、返事をするという意味。
「答案」「解答」などに使われるように、「答える」はクイズ、試験、疑問などに口頭や筆記等の方法で回答をすることをいいます。
応える(こたえる)
意味:他人の働きかけに対して応じるという意味。
他人からの要請、願望などの働きかけに対して、それに沿うよう行動を起こす、応じることをいいます。「応える」は常用外漢字になります。
堪える(こたえる)
意味:維持する、我慢するという意味。
「こらえる」「たえる」とも読みます。否定文で使うことも多くあります。「堪える」は常用外漢字になります。

期待にこたえるは「応える」が正しい

「期待にこたえる」は相手の希望に沿うように行動することなので「応える」が正解です。この場合、解答や質問に具体的に回答することではないので「答える」にはなりません。

「答える」の例文

例文1:リスニングなので聴いて答える。

「答える」を使う文は基本的には回答しているシーンを示している場合が多いですね。

例文2:面接で質問されたらはきはきと答えるようにしましょう。

「質問にこたえる」というところから、ここでは「答える」を使います。

「応える」の例文

例文1:応援してくれる地元のファンに笑顔で応えた。

「応援にこたえる」は他人の働きかけに対して応じる意味なので「応える」を使います。「笑顔」は反応に近いものですよね。

例文2:期待に応えるのは大変だ。

この場合、解答や質問に具体的に答えを出すわけではないため、「答える」は使えません。「期待」に応じようとする反応なので「応える」を使います。

「堪える」の例文

例文1:これだけ備えていれば、たとえ災害があったとしても一週間は持ち堪えられるだろう。

「持ちこたえられる」なので、維持するという意味から「堪える」を使います。

例文2:夏のビールは堪えられないうまさ。

「こたえられない」は「我慢できない」という意味なので「堪える」を使います。この場合、「堪えられない」という否定文では、「とても素晴らしい」という肯定する意味になります。

論文・小論文で「答える」「応える」「堪える」を使い分ける視点

「こたえる」はいくつもの漢字がありますが、それぞれ「答える」は「回答」、「応える」は「対応」、「堪える」は「我慢」と覚えておくといいでしょう。ただ、論文・小論文では、「答える」だけが常用漢字であるところから、区別つけられない状況にあった場合はひらがなで「こたえる」と書くことも許されています。

 

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