けいそつな行動 「軽率」「軽卒」のどっちが正しい?

「軽率」「軽卒」の漢字は間違いやすいので気を付けて書くようにしましょう。論文・小論文では漢字の違いによって意味が違ってくるので注意が必要です。ここでは、「軽率」「軽卒」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「軽率」と「軽卒」の違い

軽率(けいそつ)
意味:物事を深く考えず軽々しく行動すること。
「軽率」は多くの場合、かるはずみな行動をした結果失敗や悪い結果を招くというマイナスイメージのある言葉で、謝罪の場でよく使われます。
軽卒(けいそつ)
意味:身分の低い、もしくは身軽な服装の兵士のこと。
戦国時代の身分の低い兵士のことで、普段はあまり使うことはありませんが、歴史資料などでは目にすることがあります。

けいそつな行動は「軽率」が正しい

「けいそつな行動」は軽はずみな行動を意味するので、「軽率」を使います。「率」という漢字に気を付けましょう。

「軽率」の例文

例文1:軽率な行動が大きな事故を招く。

ここでは軽はずみな行動ということなので「軽率」を使います。

例文2:軽率な発言でたくさんの人を傷つけてしまった。

同じく軽はずみな発言ということなので「軽率」を使います。

「軽卒」の例文

例文1:戦時中は軽卒への酷い扱いが目立ち、意味なく暴力や暴言を吐かれたという人も多かった。

ここでの「けいそつ」は身分の低い兵士という意味なので「軽卒」を使います。

例文2:足軽と軽卒を合わせて50人足らずしかいなかったのに、それでも撤退することは許されなかった。

これも「けいそつ」は身分の低い武士という意味なので「軽卒」を使います。

論文・小論文で「軽率」と「軽卒」を使い分ける視点

「軽率」と「軽卒」の意味の違いは大きいため、意味の違いで間違える人は少ないと思えますが、漢字は「率」が単純には「そつ」とは読めないため、「卒」と間違える人が多くいます。論文・小論文では正しく「軽率」と書くようにしましょう。