「かがみ」は「鏡」「鑑」と2つの漢字がありますが、それぞれで使い方は違います。論文・小論文では、間違えて使うとおかしな文章になってしまうので気を付けましょう。ここでは「鏡」「鑑」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「鏡」と「鑑」の違い
鏡(かがみ)
意味:人の姿や物の形を映し見る道具、ミラーのこと。
姿見鏡や三面鏡など人の姿などを映し出す道具のことをいいます。
鑑(かがみ)
意味:規範とすべき手本のこと。
「人間の鑑」という使い方をよくされますが、これは人として素晴らしく、このような人を手本にしようという意味になります。常用外漢字なので、「鑑」の変わりに「鏡」を使うこともあります。
教師のかがみは鑑が正しい
「教師のかがみ」は教師の手本という意味なので、ここでは「鑑」が正解です。
「鏡」の例文
例文1:母から手鏡をプレゼントされた。
「手かがみ」はミラーの意味なので、ここでは「鏡」を使います。
例文2:鏡に映る自分の姿を見て一気に老け込んだことを悟った。
「かがみに映る」はミラーの意味なので、ここでは「鏡」を使います。
「鑑」の例文
例文1:彼は素晴らしい人なので、まさに人間の鑑と言えよう。
「人間のかがみ」は人間のお手本という意味なので、ここでは「鑑」を使います。
例文2:クラブの監督は選手一人ひとりの個性を活かしつつポジションを決めているところは、まさに指導者の鑑だといえる。
「指導者のかがみ」は指導者のお手本という意味なので、ここでは「鑑」を使います。
論文・小論文で「鏡」と「鑑」を使い分ける視点
「鏡」はミラーのこと、「鑑」はお手本のことを言います。それぞれの意味に注目して使っていくようにしましょう。ただ「鑑」は常用外漢字となります。常用外漢字を避けるべきシーンでは気を付けましょう。