重さに関する言葉に「かじゅう」があります。漢字にすると「加重」「過重」「荷重」などです。それぞれの意味は違うため、論文・小論文で書く時には気を付けて使うようにしましょう。ここでは、「加重」「過重」「荷重」それぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「加重」「過重」「荷重」の違い
加重(かじゅう)
意味:重さが加わること。
「加重」は、もとの重さにさらに別の重さを加える・加わることを意味します。 対義語は「軽減」になります。
過重(かじゅう)
意味:重すぎること。
「過重」は、重さや負担が重すぎるという意味になります。
荷重(かじゅう)
意味:物体にかかる力。
「荷重」は、貨物自動車など積載量を表すシーンでよく使われます。この場合、荷台に積載される物質の重さの限界という意味で使われます。
かじゅう労働は過重が正しい
「かじゅう労働」はその人にとって労働の負担が重すぎることをいうため、ここでは「過重」が正解です。
「加重」の例文
例文1:軽い寝具よりもあえて重みを加えた加重ブランケットの方がよく寝られる。
加重ブランケットとは体に圧力をかけてしっかりと包み込む寝具になります。重さを加えるものなので、ここでは「加重」を使います。
例文2:TOPIXは加重平均を用いて算出された指数です 。
「かじゅう平均」は「加重」という字が用いられる代表的な用語です。データに重みを加えて算出する平均算出の方法です。
「過重」の例文
例文1:あまりに過重労働のため、なかなかアルバイトが続かない。
現在、過重労働は社会問題となっていて、そのために働き方改革などの救済方法も模索されています。労働の負担が重すぎることなので「過重」を使います。
例文2:過重債務で首が回らなくなったら自己破産するしかない。
「かじゅう債務」は重すぎる債務のことなので、ここでは「過重」を使います。
「荷重」の例文
例文1:軽トラには高い耐荷重が求められる。
「耐かじゅう」はどれだけの重さに耐えられるかということなので、ここでは「荷重」を使います。
例文2:強度を計算するために荷重がかかった際の抵抗力を計る。
「かじゅうがかかる」は物体に作用する力のことなので、ここでは「荷重」を使います。
論文・小論文で「加重」「過重」「荷重」を使い分ける視点
重さに関する「かじゅう」という言葉ですが、「加重」は重さを加える、「過重」は重すぎる、「荷重」は物体にかかる力と覚えておきましょう。論文・小論文ではそれぞれ意味に合わせて適切に使えるようにしておきましょう。