雑念にとらわれる 「捕われる」「囚われる」のどっちが正しい?

「とらわれる」は「捕われる」「囚われる」の2つの漢字がありますが、どんな時にどちらを使ったらいいか迷いやすい漢字でもあります。ここでは、「捕われる」「囚われる」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「捕われる」と「囚われる」の違い

捕われる(とらわれる)
意味:身体的につかまえられること。
「捕らわれる」は物理的に誰かに捕まる、捕まえられ、身体や肉体を拘束されるという意味になります。
囚われる(とらわれる)
意味:精神的に思考を束縛されること。
「囚われる」は物理的に獄につながられ、身体や肉体を拘束されるという意味もありますが、おもに固定した価値観や考え方など思考を束縛される、そこから抜け出して自由に考えることができないことを意味します。「囚われる」は常用外漢字なので、「捕らわれる」が変わりに使われることもあります。

雑念にとらわれるは囚われるが正しい

「雑念にとらわれる」は思考を束縛されることなので「囚われる」を使います。

「捕われる」の例文

例文1:まるで蜘蛛の巣に捕らわれたように体が動かない。

「蜘蛛の巣にとらわれる」は身体的に拘束されることなので「捕らわれる」を使います。

例文2:敵に捕らわれたら捕虜となって生きるしかない。

「敵にとらわれる」は身体的に拘束されることなので「捕らわれる」を使います。

「囚われる」の例文

例文1:過去の因習にばかり囚われていたら進歩はない。

「因習にとらわれる」は思考を束縛されることなので「囚われる」を使います。

例文2:ついつい先入観に囚われてしまって、彼のことをすっかり誤解していた。

「先入観にとらわれる」は思考を束縛されることなので「囚われる」を使います。

論文・小論文で「捕われる」「囚われる」を使い分ける視点

「捕われる」「囚われる」は共に身体的な拘束を意味しますが、思考の拘束は「囚われる」だけにしか使われません。ですが、「囚われる」は常用外漢字のため、論文・小論文では、迷ったら「捕らわれる」だけを使うのも手です。

 

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