「寄らば大樹の陰」の意味 「鶏口となるも牛後となるなかれ」などの例文

「寄らば大樹の陰」は日常でもよく使われることわざです。具体的にどのように使えばいいでしょう。ここでは「寄らば大樹の陰」の意味や「鶏口となるも牛後となるなかれ」など対義語の例文を紹介していきます。

「寄らば大樹の陰」の読み方

読み方:よらばたいじゅのかげ
「寄らば大樹の陰」の「大樹」は「だいじゅ」ではなく「たいじゅ」と読みます。また、「かげ」は「影」ではなく「陰」の漢字を使います。「寄らば大樹の陰」は「立ち寄らば大樹の陰」「寄らば大木の下」などのバリエーションがあります。

「鶏口となるも牛後となるなかれ」の読み方

読み方:けいこうとなるもぎゅうごとなるなかれ
「鶏口となるも牛後となるなかれ」は「鶏口」は「にわとりぐち」ではなく「けいこう」と読みます。また、「牛後」は「うしうしろ」ではなく「ぎゅうご」と読みます。「鶏口となるも牛後となるなかれ」はバリエーションはありません。

「寄らば大樹の陰」の意味

意味:頼りにするなら力のある組織の方がいいということ
「寄らば大樹の陰」は、雨宿りや日差しから身を守るためにも、小さい木よりも大きな木の下の方が安全なので、そこから、身を寄せるならば力のある組織の方がいいという意味になったと言われています。

「鶏口となるも牛後となるなかれ」の意味

意味:強い勢力のあるものに従うより、小さくても独立したものの頭になるほうがいいということ
「鶏口となるも牛後となるなかれ」は『史記・蘇秦列伝』の「寧為鶏口、無為牛後(寧ろ鶏口と為るとも、牛後と為ること無かれ」が由来だと言われています。戦国時代に韓・魏・趙・楚・斉・燕それぞれの国王に対して蘇秦が言った言葉で、力の強い秦に従うのではなく、各国が独立国として秦に対抗するべきだと説いたと言われています。

「寄らば大樹の陰」の例文

例文1:就職先として大企業を選ぶのは寄らば大樹の陰だからだろう。
例文2:彼女が有名なアイドルグループに移籍したのは寄らば大樹の陰という発想からではなかったのだろうか。
例文3:自分に自信がない人ほど寄らば大樹の陰で安心を求めたがる。
例文4:寄らば大樹の陰で多数派に属してもいいことはないと思うよ。
例文5:最初から企業に属さなかった彼には、きっと寄らば大樹の陰という考えはなかったのだろう。

「寄らば大樹の陰」をうまく用いる

「寄らば大樹の陰」は日常でよく使われることわざです。論文・小論文でも正しく理解してきちんと使えるようにしておきましょう。