「先んずれば人を制す」の意味と例文

「先んずれば人を制す」は日常でたまに耳にする故事成語です。具体的にどのように使えばいいでしょう。ここでは「先んずれば人を制す」の意味と例文を紹介していきます。

「先んずれば人を制す」の読み方

読み方:さきんずればひとをせいす
「先んずれば人を制す」の「先」は「せん」ではなく「さき」と読みます。また「制す」は「せいす」と読みます。「先んずれば人を制す」はこの形で慣用句になっているため、その他のバリエーションはありません。類語は「先手必勝」「急がば回れ」「急いでは事を仕損じる」などがあります。

「先んずれば人を制す」の意味

意味:人より先に行動すれば相手を制することができるということ、早い者勝ちだということ
「先んずれば人を制す」は『史記』「項羽本紀」の「先即制人、後則爲人所制」という言葉が由来になっていると言われています。この書き下し文は「先んずれば人を制す、後るれば則ち人の制する所と為る」となり、「先手を取れば人を制することができるが、出遅れれば人に制されることになる」という意味です。秦の始皇帝亡き後、秦にとって変わろうとする者たちが各地で反乱を起こします。殷通もその一人で、秦に父親を殺され秦を憎んでいた項梁を呼び寄せ、このセリフを言い項梁の力を借りようとしました。すると項梁は甥の項羽と相談したいといい、なんと項羽とともに殷通を斬り殺してしまいます。つまり、項梁は、殷通に先んじたというわけです。ここから「先んずれば人を制す」という故事成語が使われるようになったと言います。その後、二人はすぐさま秦を倒すために兵を上げたと言われています。

「先んずれば人を制す」の例文

例文1:新しい研究が成功したら、先んずれば人を制すで、早く論文を書いて世界に発表してしまおう。
例文2:先んずれば人を制すであいつより先に彼女にプロポーズしなくては。
例文3:先んずれば人を制すで新しい見解は早く出した者が第一人者だ。
例文4:さっさと新作は発表しないと、先んずれば人を制すでライバル社には勝てないよ。
例文5:彼には絶対次は勝ちたいので先んずれば人を制すの言葉にならって、明日からテスト勉強を始めよう。

「先んずれば人を制す」をうまく用いる

「先んずれば人を制す」は日常たまに耳にする慣用句です。論文・小論文でも正しく理解してきちんと使えるようにしておきましょう。

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