ストッキングがでんせんする 「伝染」「伝線」「電線」正しい漢字はどれ?

「でんせん」は「伝染」「伝線」「電線」がありますが、それぞれの意味は異なります。論文・小論文ではきちんと覚えて語彙力を増やしておきましょう。ここでは「伝染」「伝線」「電線」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「伝染」「伝線」「電線」の違い

伝染(でんせん)
意味:感染すること。
「伝染」は病原体が他の生物体に入り増殖し、生物の間でうつって病気になることを意味します。また、転じて物事の状態や傾向などが他に移って同じような状態が起こることを指すこともあります。
伝線(でんせん)
意味:糸のほつれが縦状に広がること。
「伝線」は多くの場合ストッキングやタイツなどのほつれに使います。
電線(でんせん)
意味:電流を通して送るための金属線。

ストッキングがでんせんするは伝線が正しい

「ストッキングがでんせんする」は糸のほつれが縦状に広がることを意味するので、ここでは「伝線」が正解です。

「伝染」の例文

例文1:コロナウイルスは人から人に伝染するので人との接触が問題視されている。

「人にでんせんする」は感染することなので、ここでは「伝染」を使います。

例文2:彼の甲子園に行きたいという思いは今や私にも伝染して私の願いにもなった。

「私にもでんせんする」は物事の状態や傾向などが他に移って同じような状態が起こることをいうので、ここでは「伝染」を使います。

「伝線」の例文

例文1:ストッキングが伝線しているのでこっそり履き替えた。

「ストッキングがでんせんしている」は糸のほつれが縦状に広がることなので、ここでは「伝線」を使います。

例文2:伝線しにくいタイツが流行っている。

「でんせんしにくいタイツ」は糸のほつれが縦状に広がりにくいタイツということなので、ここでは「伝線」を使います。

「電線」の例文

例文1:伝線に雀が三羽とまっている。

「でんせんに雀がとまっている」は電流を通して送るための金属線に雀がとまっているということなので、ここでは「電線」を使います。

例文2:台風で伝線が切れて電気が不通となった。

「でんせんが切れた」は電流を通して送るための金属線が切れたということなので、ここでは「電線」を使います。

論文・小論文で「伝染」「伝線」「電線」を使い分ける視点

「でんせん」は「伝染」「伝線」「電線」がありますが、それぞれの意味は異なります。「伝染」は感染のこと、「伝線」は糸のほつれや広がりのこと、「電線」は電流を通す金属線のことを言います。論文・小論文ではそれぞれの意味を理解して使えるようにしておきましょう。