仮の様子を表す「かそう」は「仮装」「仮想」の2つがあります。ですが、使うシーンは異なっているため、論文・小論文ではきちんと区別して使えるようにしましょう。ここでは「仮装」「仮想」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「仮装」と「仮想」の違い
仮装(かそう)
意味:仮の姿を装う。
「仮装」は余興や遊びなどで奇抜な扮装をすることを意味します。
仮想(かそう)
意味:仮に想定すること。
「仮想」は、仮にそうであるとして考えるということを意味します。仮想現実・仮想通貨・仮想空間などコンピーター関係の用語に多く用いられます。
かそう現実は仮想が正しい
「かそう現実」は仮に想定された現実のことなので、ここでは「仮想」が正解です。
「仮装」の例文
例文1:ハロウィンには仮装行列するのが恒例になっている。
「かそう行列」は余興や遊びなどで奇抜な扮装をして行列することなので、ここでは「仮装」を使います。
例文2:コスプレで漫画やアニメの架空の人物に仮装することが流行っている。
「かそうする」は余興や遊びなどで奇抜な扮装をすることなので、ここでは「仮装」を使います。
「仮想」の例文
例文1:仮想現実は、映像だけでまるでその地に行ったかのような錯覚に陥ることができる。
「かそう現実」は仮に想定された現実のことなので、ここでは「仮想」を使います。
例文2:仮想通貨が様々な現実社会で使われはじめ、今や新しい世界通貨としての存在感が増している。
「かそう通貨」は仮に想定された通貨のことなので、ここでは「仮想」を使います。
論文・小論文で「仮装」と「仮想」を使い分ける視点
仮の様子を表す「かそう」は「仮装」「仮想」がありますが、それぞれの意味は異なります。「仮装」は扮装すること、「仮想」は仮に想定することを表します。論文・小論文ではそれぞれの意味を理解した上で文中に取り入れられるようにしておきましょう。