「きんかん」は「金冠」「金環」がありますが、それぞれの意味は異なります。論文・小論文ではそれぞれの使い方を理解して使えるようにしておきましょう。ここでは、「金冠」「金環」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「金冠」と「金環」の違い
金冠(きんかん)
意味:黄金製のかんむり、もしくは黄金で飾ったかんむり。
「金冠」はその他虫歯の治療のあとに歯にかぶせる金製の覆いのことを指すこともあります。
金環(きんかん)
意味:金の輪。
「金環」は金で出来た輪、あるいは金色をした輪を意味します。かつては耳飾りの一種としても使われていました。
きんかん日食の観測は金環が正しい
「きんかん日食」は太陽の内側に月が入りこみ、太陽の光が丸い金の環のように見えることなので、ここでは「金環」が正解です。
「金冠」の例文
例文1:次期国王の誕生を祝って、次期国王の頭には真新しい金冠が載せられていた。
「きんかんが載せられていた」は黄金製のかんむりが載せられていたことなので、ここでは「金冠」を使います。
例文2:金冠とマントが王様を象徴するものとして世に知られている。
「きんかんとマント」は黄金製のかんむりとマントのことなので、ここでは「金冠」を使います。
「金環」の例文
例文1:この地域の人は昔、腕に金環をつけていたことが資料からわかった。
「腕にきんかんをつける」は腕に金の輪をつけていることなので、ここでは「金環」を使います。
例文2:彼女の耳飾りは、右はきちんと石がついていたのに、左は石が取れてしまって金環だけが残っていた。
「きんかんだけが残っていた」は金の輪だけが残ったことなので、ここでは「金環」を使います。
論文・小論文で「金冠」と「金環」を使い分ける視点
「きんかん」は「金冠」と「金環」がありますが、それぞれの意味は異なります。「金冠」は金のかんむり、「金環」は金の輪です。漢字を見ればわかるので、論文・小論文では漢字の意味をよく理解しておきましょう。