取引記録をいんとくする 「隠匿」「陰徳」正しい漢字はどっち?

隠すことを意味する「いんとく」は「隠匿」「陰徳」がありますが、使い方は大きく違います。論文・小論文ではそれぞれの意味を把握してきちんと使うようにしましょう。ここでは「隠匿」「陰徳」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「隠匿」と「陰徳」の違い

隠匿(いんとく)
意味:隠すこと。
「隠匿」は人に見つからないようにこっそり隠すことを意味します。
陰徳(いんとく)
意味:隠れた良い行い。
「陰徳」は人に知られないようにひそかにする善行を意味します。対義語は「陽徳」になります。

取引記録をいんとくするは隠匿が正しい

「取引記録をいんとくする」は取引記録を隠すことなので、ここでは「隠匿」が正解です。

「隠匿」の例文

例文1:日本軍の隠匿物資だった金塊が見つかった。

「いんよく物資」は隠された物資のことなので、ここでは「隠匿」を使います。

例文2:犯罪の証拠は隠匿されているのでそこから犯行を推測するわけにはいかない。

「証拠のいんとく」は証拠を隠すことなので、ここでは「隠匿」を使います。

「陰徳」の例文

例文1:みんなが陰徳あれば陽報ありと思うようになれば、秩序のとれたいい社会になるだろう。

「いんとくあれば陽報あり」は隠れた良い行いがあれば必ずよい報いがあるということなので、ここでは「陰徳」を使います。

例文2:陰徳を積むことで仏の道に近づく。

「いんとくを積む」は隠れた良い行いを積むということなので、ここでは「陰徳」を使います。

論文・小論文で「隠匿」と「陰徳」を使い分ける視点

隠す意味の「いんとく」は「隠匿」「陰徳」がありますが、「隠匿」は隠すことですが、「陰徳」隠れた良い行いで意味は大きく変わります。同じ音でもきちんと使い分けられるように論文・小論文ではきちんと意味を把握しておきましょう。

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