「きゅうはく」は「窮迫」「急迫」がありますが、使い方は違うので気を付けましょう。論文・小論文ではきちんと理解してスムーズに使えるようにしておく必要があります。ここでは「窮迫」「急迫」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「窮迫」と「急迫」の違い
窮迫(きゅうはく)
意味:困り切る。
「窮迫」は行き詰ったり、追い詰められたりしてどうにもならなくなることを言います。特に金銭的に差し迫って困り果てることを意味します。
急迫(きゅうはく)
意味:切羽詰まる。
「急迫」は事態が切羽詰まる状態になることを言い、そのままにしておいては切迫した状態になることを意味します。その他にも敵などが急速に迫ってくることを言うこともあります。
情勢がきゅうはくするは急迫が正しい
「情勢がきゅうはくする」は情勢が切羽詰まる状態になることなので、ここでは「急迫」が正解です。
「窮迫」の例文
例文1:初めて就職したところは給料が安すぎて窮迫した生活ばかりしていた。
「きゅうはくした生活」は金銭的に困り果てた生活のことなので、ここでは「窮迫」を使います。
例文2:借金の返済いつの間にか巨額になり生活が窮迫した。
「生活がきゅうはくした」は生活が金銭的に困り果てたということなので、ここでは「窮迫」を使います。
「急迫」の例文
例文1:軍部と国民の対立が徐々に激化してきて、情勢が急迫している。
「情勢がきゅうはくする」は情勢が切羽詰まる状態になることなので、ここでは「急迫」を使います。
例文2:病状は急迫していて、一刻も早く手術をしなくては命の保障ができない。
「病状はきゅうはくする」は病状が切羽詰まる状態になることなので、ここでは「急迫」を使います。
論文・小論文で「窮迫」と「急迫」を使い分ける視点
「きゅうはく」は「窮迫」「急迫」がありますが、それぞれの意味は異なります。論文・小論文では「窮迫」は金銭的に困り切る、「急迫」は切羽詰まると覚えておきましょう。