故人のいえいを飾る「遺影」「遺詠」正しい漢字はどっち?

故人に関わる言葉として「いえい」がありますが、漢字にすると「遺影」「遺詠」の2種類があります。2つの意味は似ていますが指しているものは違います。論文・小論文では正しく理解してきちんと使えるようにしておきましょう。ここでは、「遺影」「遺詠」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「遺影」と「遺詠」の違い

遺影(いえい)
意味:故人の写真・肖像。
「遺影」は故人を偲ぶため葬儀の際に祭壇などに飾る故人の写真のことを言います。
遺詠(いえい)
意味:故人の辞世の詩歌。
「遺詠」は故人が詠んだ未発表の詩歌や辞世の詩歌を意味します。

故人のいえいを飾るは遺影が正しい

「故人のいえいを飾る」は故人の写真・肖像を飾ることなので、ここでは「遺影」が正解です。

「遺影」の例文

例文1:葬儀場には彼の元気な頃の写真が遺影として飾られていた。

「いえいとして飾られていた」は故人の写真・肖像を飾られていたことなので、ここでは「遺影」を使います。

例文2:仏前の遺影に静かに手を合わせた。

「いえいに静かに手を合わせた」は故人の写真・肖像に静かに手を合わせることなので、ここでは「遺影」を使います。

「遺詠」の例文

例文1:祖父の生きた証として彼の遺詠を歌集にまとめた。

「いえいを歌集にまとめた」は故人の辞世の詩歌を歌集にまとめたということなので、ここでは「遺詠」を使います。

例文2:晩年彼が何を考えていたのかが彼の遺詠からわかった。

「いえいからわかった」は故人の辞世の詩歌からわかったことなので、ここでは「遺詠」を使います。

論文・小論文で「遺影」と「遺詠」を使い分ける視点

故人に関する言葉で「いえい」は「遺影」「遺詠」がありますが、それぞれの意味は異なります。「遺影」は故人の写真、「遺詠」は辞世の詩歌と覚えておきましょう。論文・小論文では正しく文中で使えるようにしておきましょう。

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