「くず」の漢字は「屑」「葛」がありますが、意味は大きく異なります。論文・小論文では意味の違いに気をつけてきちんと覚えるようにしましょう。ここでは「屑」「葛」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「屑」と「葛」の違い
屑(くず)
意味:何の役にも立たないもの。
葛(くず)
意味:植物のクズ。
「葛」は秋の七草の一つに数えられ、薬や食用などに広く使われてきた植物です。万葉集や古今和歌集でも見られるところから、古くから親しまれていた植物でもあります。
星くずは屑が正しい
「星くず」は星として役に立たないものをいうので、ここでは「屑」が正解です。
「屑」の例文
例文1:紙屑は廊下側にある資源ゴミのダストボックスに捨ててください。
「紙くず」は紙でもう役に立たないものを言うので、ここでは「屑」を使います。
例文2:相手を殺害したり傷つけたりするのは、人間の屑がする行為だ。
「人間のくず」は人間としての価値のないくらいに下衆い性格や思考の持った人のことを言うので、ここでは「屑」を使います。
「葛」の例文
例文1:葛餅は昔から食べられてきた日本菓子だ。
「くず餅」は植物のクズを使った餅のことなので、ここでは「葛」を使います。
例文2:葛粉は漢方薬としても使われていたと言われている。
「くず粉」は植物のクズを粉状にした粉のことなので、ここでは「葛」を使います。
論文・小論文で「屑」と「葛」を使い分ける視点
「くず」は「屑」「葛」の漢字がありますが、意味は「屑」は役に立たないもの、「葛」は植物のクズと指すものが違います。論文・小論文では、漢字とともに正しく理解しておきましょう。