「あいしゅう」は「哀愁」「愛執」がありますが、それぞれの意味は大きく異なります。論文・小論文ではきちんと意味を把握して文中で正しく書けるようにしましょう。ここでは「哀愁」「愛執」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「哀愁」と「愛執」の違い
哀愁 (あいしゅう)
意味:もの悲しさ。
「哀愁」は寂しくもの悲しい気持ちを意味します。
愛執(あいしゅう)
意味:愛着。
「愛執」は、愛するものに心がとらわれて離れられないことを意味します。
あいしゅうを帯びた表情は哀愁が正しい
「あいしゅうを帯びた表情」は物悲しさを帯びた表情ということなので、ここでは「哀愁」が正解です。
「哀愁 」の例文
例文1:喫茶店では、まるで二人の別れを決定づけるような哀愁を帯びた調べが流れてきた。
「あいしゅうを帯びる」はもの悲しさを帯びることなので、ここでは「哀愁」を使います。
例文2:もう誰も見向きのしない古いおもちゃの数々にはどこか哀愁が漂っていた。
「あいしゅうが漂っていた」はもの悲しさが漂っていることなので、ここでは「哀愁」を使います。
「哀愁 」の例文
例文1:ずっと自宅暮らしだったが、愛執の念を断って独立して一人でやっていくことにした。
「あいしゅうの念を断つ」は愛着の念を断つことなので、ここでは「愛執」を使います。
例文2:母親は子がたくさんいても、どの子にも同じような愛執を持っていた。
「あいしゅうを持つ」は愛着を持つことなので、ここでは「愛執」を使います。
論文・小論文で「哀愁 」と「愛執」を使い分ける視点
「あいしゅう」は「哀愁 」「愛執」がありますが、それぞれの意味は異なります。「哀愁 」はもの悲しさ、「愛執」は愛着と覚えておきましょう。論文・小論文ではそれぞれの意味を理解して文中で使えるようにしておきましょう。