「いっちょう」は「一丁」「一朝」がありますが、それぞれの意味は異なります。論文・小論文ではきちんと使い分けられるようにしておきましょう。ここでは「一丁」「一朝」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「一丁」と「一朝」の違い
一丁(いっちょう)
意味:料理などの一人前のこと。ひと勝負のこと。
「一丁」はその他に豆腐・刃物などを数えるとき、距離・面積を数えるときの単位として使います。また、物事を始めるとき、ひとつ思いきって、それでは、さあという意味でも使います。
一朝(いっちょう)
意味:ある朝。ある日。わずかな間。いったん。ひとたび。
「一朝」はその他にも急に何かあるときという意味があります。
いっちょう上がりは一丁が正しい
「いっちょう上がり」は料理の一人前ができあがった時に使う言葉なので、ここでは「一丁」が正解です。
「一丁」の例文
例文1:それでは私と一丁勝負しましょう。
「いっちょう勝負する」はひと勝負するということなので、ここでは「一丁」を使います。
例文2:そんな話を聞くとやる気が出てきたので、一丁はじめましょうか。
「いっちょうはじめる」は物事を始めるときの「さあ」はじめるという意味なので、ここでは「一丁」を使います。
「一朝」の例文
例文1:こんな杜撰なやり方だと一朝にして滅びてしまう。
「いっちょうにして滅びる」はわずかな間に滅びるということなので、ここでは「一朝」を使います。
例文2:一朝事あるときは駆けつけるのでご遠慮なく電話してください。
「いっちょう事ある」は急に何かあるときという意味なので、ここでは「一朝」を使います。
論文・小論文で「一丁」と「一朝」を使い分ける視点
「いっちょう」は「一丁」「一朝」がありますが、それぞれの意味は異なります。「一丁」は一人前の料理やひと勝負、「一朝」はわずかな間を意味します。論文・小論文では文中できちんと使えるように把握しておきましょう。