いっこうを要する 「一行」「一向」「一考」正しい漢字はどれ?

「いっこう」は「一行」「一向」「一考」の同音異義語がありますが、それぞれの意味は全く違います。論文・小論文ではそれぞれの意味の違いに気を付けて、きちんと使い分けて使えるようにしましょう。ここでは「一行」「一向」「一考」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「一行」「一向」「一考」の違い

一行(いっこう)
意味:旅などを一緒にする人達の団体、1つのおこない。
一向(いっこう)
意味:まったく。
一考(いっこう)
意味:一度考えてみること。

いっこうを要するは一考が正しい

「いっこうを要する」は一度考えてみる必要があるということなので、ここでは「一考」が正解です。

「一行」の例文

例文1:空港に到着した視察団の一行を迎えに行く。

「いっこうを迎えに行く」は旅などを一緒にする人達の団体を迎えに行くということなので、ここでは「一行」を使います。

例文2:一言一行に気を付けて日々丁寧に生活していきたい。

「一言いっこう」は一つの言葉と一つの行いということなので、ここでは「一行」を使います。

「一向」の例文

例文1:彼は去年から病院に入院しているが、一向によくならない。

「いっこうによくならない」は全くよくならないということなので、ここでは「一向」を使います。

例文2:宿題をしないと必ず脱落すると言っても、一向に動じない人たちもいる。

「いっこうに動じない」は全く動じないということなので、ここでは「一向」を使います。

「一考」の例文

例文1:このフォーマットはAグループには適応しても、Bグループには適応しないので一考する余地がある。

「いっこうする余地がある」は一度考えてみる余地があるということなので、ここでは「一考」を使います。

例文2:先日の企画の件なのですが、弊社での発注をご一考いただければ幸いです。

「ごいっこういただければ幸いです」は一度考えてみてもらえれば幸いですということなので、ここでは「一考」を使います。

論文・小論文で「一行」「一向」「一考」を使い分ける視点

「いっこう」は「一行」「一向」「一考」がありますが、「一行」は一緒に旅する団体、「一向」は全く、「一考」一度考えてみるという意味です。論文・小論文では漢字とともに意味もしっかりと覚えておきましょう。