いっさいならず 「一切」「一再」正しい漢字はどっち?

「いっさい」は「一切」「一再」があります。ですが、それぞれの意味はまったく違うので、論文・小論文では間違わずに使えるようにしましょう。ここでは、「一切」「一再」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「一切」と「一再」の違い

一切(いっさい)
意味:すべて、ことごとく。
「一切」は後に打ち消しの語を伴って、「まったく〜ない」という意味になります。
一再(いっさい)
意味:一度や二度。

いっさいならずは一再が正しい

「いっさいならず」は一度や二度ならずという意味なので、ここでは「一切」が正解です。

「一切」の例文

例文1:もう彼とは縁を切ったので、一切を忘れて新しくやり直そうと思います。

「いっさいを忘れて」はすべてを忘れてということなので、ここでは「一切」を使います。

例文2:謝礼は一切受け取らないきまりになっています。

「謝礼はいっさい受け取らない」は謝礼は全く受け取らないということなので、ここでは「一切」を使います。

「一再」の例文

例文1:恩師には一再ならずお世話になったので、頭が上がらない。

「いっさいならず」は一度や二度ならずということなので、ここでは「一再」を使います。

例文2:ごみの棄て方で苦情が出たのは一再にとどまらないので、そろそろきちんと考えなければと思う。

「いっさいにとどまらない」は一度や二度でとどまらないということなので、ここでは「一再」を使います。

論文・小論文で「一切」と「一再」を使い分ける視点

「いっさい」の同音異義語には「一切」「一再」がありますが、意味は全く違います。「一切」はすべて、「一再」は一度や二度という意味で覚えておきましょう。論文・小論文では、漢字間違いが多い語でもあるので、気をつけて使うようにしましょう。

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