「いってん」は「一転」「一点」「一天」を様々な同音異義語がありますが、それぞれの意味は全く違います。論文・小論文ではそれぞれの意味を正しく使えるようにしておきましょう。ここでは、「一転」「一点」「一天」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「一転」「一点」「一天」の違い
一転(いってん)
意味:ひと回りすること。また、ひっくり返ること。
「一転」は他にも様子ががらりと変わること、がらりと変えることを意味します。
一点(いってん)
意味:一つの点。一つの場所。
「一点」はその他にわずかなこと、ほんの少しという意味があります。競技やゲームの一得点を数える時や、作品や品物を数える時にも使います。
一天(いってん)
意味:空一面、全世界。
いってんにわかにかき曇るは一天が正しい
「いってんにわかにかき曇る」は空一面に雲が発生し、突然暗くなることなので、ここでは「一天」が正解です。
「一転」の例文
例文1:スケートの氷上で滑って一転したが幸いケガはなかった。
「いってんする」はひっくり返ることなので、ここでは「一転」を使います。
例文2:心機一転今年は新しいことにも積極的にチャレンジしていきたいと思います。
「心機いってん」は様子をがらりと変えることなので、ここでは「一転」を使います。
「一点」の例文
例文1:シミのついた天井の一点を見つめていると、色んな想像が掻き立てられる。
「天井のいってん」は天井の一つの点のことなので、ここでは「一点」を使います。
例文2:子供たちは一点のかげりもない瞳でまっすぐにこちらを見た。
「いってんのかげりもない」はほんの少しのかげりもないということなので、ここでは「一点」を使います。
「一天」の例文
例文1:一天の雲もない青空で気持ちがいい。
「いってんの雲もない」は空一面雲もないということなので、ここでは「一天」を使います。
例文2:支配者になれば、きっと一天四海すべてを制覇したいと思うのだろう。
「いってん四海」は空と海の全世界のことなので、ここでは「一天」を使います。
論文・小論文で「一転」「一点」「一天」を使い分ける視点
「いってん」は「一転」「一点」「一天」がありますが、それぞれの意味は大きく異なります。「一転」はひと回り、「一点」は一つの点、「一天」は空一面・全世界と覚えておきましょう。論文・小論文ではそれぞれの使い方に気を付けて正しく使えるようにしておきましょう。