組織のじったいに迫る 「実態」「実体」正しい漢字はどっち?

物事の姿をあらわす「じったい」という言葉ですが、「実態」「実体」の2種類の漢字があります。ですが、それぞれの意味は違いがあるので、論文・小論文を書く時にはそれぞれの意味に注意して使えるようにしましょう。ここでは「実態」「実体」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「実態」と「実体」の違い

実態(じったい)
意味:実際の状態や情勢のこと。
「実態」は何らかの「状態」「様子」に対して使います。そのため、表面だけでは見ても分かりにくいことを指します。「実体」と同じ意味で用いられることもあります。
実体(じったい)
意味:本当の姿や正体のこと。
「実体」は何らかの「姿やモノ・人物」などに対して使います。そのため、実際の姿や形など見てわかるものを指します。

組織のじったいに迫るは実態が正しい

「組織のじったいに迫る」は組織の実際の状態という表面だけでは見て分かりにくいところから、ここでは「実態」が正解です。

「実態」の例文

例文1:ブラック企業の実態に迫るテレビ番組を見た。

「ブラック企業のじったい」は表面だけでは見ても分かりにくいブラック企業の実際の状態に迫るということなので、ここでは「実態」を使います。

例文2:リモートワークを実施する企業の実態調査をする。

「じったい調査」は表面だけでは見ても分かりにくい実際の状態を調査するということなので、ここでは「実態」を使います。

「実体」の例文

例文1:デジタル通貨で買い物はできるけれど、通貨自体に実体はない。

「デジタル通貨にじったいはない」はデジタル通貨に本当の姿はないということなので、ここでは「実体」を使います。

例文2:この企業の住所は正しいが、実際にその場所には会社の実体はない。

「会社のじったいはない」は会社の本当の姿はないと言っていることなので、ここでは「実体」を使います。

論文・小論文で「実態」と「実体」を使い分ける視点

「じったい」という言葉は「実態」「実体」の2種類がありましたが、「実態」は状態のことで見てわからないもの、「実体」は実際の姿や形など見てわかるものを指します。論文・小論文ではその点に気をつけて書いていくようにしましょう。

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